学習方法等

今日が人類最後の日になっても私が数学をする理由

数学って本当につらい

私が数学をする理由は楽しいからです。この一言に尽きるわけですが、
そんなに事は単純ではなくて私が数学している時間の95%くらいは苦しんでいます。理由はわからないからです。残りのうち4%もまだわかってないけど、なんか楽しいと思っている時間だと思ってください。

これはつまり、私の数学人生で1%くらいしか、「よっしゃわかった!!数学最高!!」って感じている瞬間はないという事です。これは偉大な数学者でもそんなに大きく違わないところだと思っています。

何故なら偉大な数学者ほど、今わかっている自明なことは置いておいて、どんどん新しいことを考えていきます。そのためわからないことを考える時間は自然と長くなるからです。もちろん、わかる部分が多くなると、楽しみは間違いなく増えるという側面はあります。

数学をするとわからない苦しみに耐える忍耐力がつくので数学はおすすめです。

じゃあなんでそんなに毎日苦しみながら数学やってるんですか。となるのかもしれませんが、それ以上にわかったときに得られる喜びが大きいからです。

私が数学を学ぶわけ

私が自らの自然な欲求に従って、数学をするようになってから気づいた事は、数学というものは非常に中毒性が強いということです。個人的には、物理よりも数学の方が中毒性は強いと思います。

わからないことがあると、わかるまで考えてしまう強烈な魅力があります。定義一つを取っても素晴らしく洗練されていて、美しいものばかりであることがわかります。この「美しい」という感覚は論理的に「過不足がない」という事実からきていると感じます。

定義とは最初に須らく覚えるべきものですが、後から必ずその意味を理解できるときが来ます。初心者が見ても、一見わけがわからない定義は多いですが、具体例や定理の証明を追って行くことによって見える世界が徐々に広がるのです。

最初に位相空間の定義を見たときは、はっきり言って意味がわかりませんでした。こんなもので本当に連続という概念を集合と集合の間に定義できるのかと思いました。

ところが位相空間の教科書を一通り読み終わる頃には、「よくもまぁこんな定義で連続という概念を表せたな!」「すごいなこの定義を思いついた先人は!!」と思えるくらいには進化していて「Hausdorff空間のコンパクト部分空間は閉集合であるとか自明やん!」とドヤ顔で位相を語る人間になってしまっていました。独学だったのでドヤ顔する相手もいなかったのですが笑

とはいえ、後に多様体とか、位相群とか、ルベーグ積分とか勉強していくうちに、自分が如何に位相をわかっていないかを思い知ることになって結果数学をすると非常に謙虚な気持ちを持てるので数学はおすすめです。

数学ほど理解したと思える瞬間が明瞭で、その上自分が理解したと思っていた部分が如何に表層的であったかを後々思い知る学問を私は他に知りません。

数学から離れてみて

私は大学院修士課程終了以降、数学とほとんど関わらない仕事をしてきました。
そのため心では数学をやりたいと思っていても残業などで、事実上土日しか数学できないという状況でした。しかもその土日も休日出勤やスキル習得のために数学する時間が満足に取れませんでした。

もちろんこれは自分に対する言い訳でしかありませんが、実際に数学をしない生活を送っていると気付いたことが一つあります。

数学する事は、すごく精神力を消費するという事です。ずっと数学しているとなかなか気づかなかったのですが、数学していないことが普通になると開始するまでに必要なエネルギーがすごく大きくなります。

単純に前回から時間が空いているので、やっていたことを思い出すことから始まります。知りたい意欲や、面白いと感じていた理由なども忘れていて、より楽に快感を感じられるものに興味が分散しがちになります。

長く離れているかどうかに関わらず、数学と付き合う以上基本的にわからない状況が続くからこそ数学は毎日継続して取り組むべきです。またそれ故に数学をすると毎日学習する習慣が自然と身につくので数学はおすすめです。

かくして私は人類最後の日でも数学をする

これまで数学をする動機について語ってきたわけですが、タイトルの「今日が人類最後の日になっても私が数学をする理由」は多少大げさ過ぎじゃないかと思う人もいるかもしれません。

しかし私は、本当に冗談抜きで今日が人類最後の日でも数学をしたいと思っています。理由は生きることを諦めないためです。但し、観測するまで人類最後の日かどうかはわからないという前提は置いています。私の好きなMohandas Gandhi(マハトマ・ガンジー)の言葉に

Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever.

というものがありますが、人類最後の日とか関係なく数学をしながら生きて、気付けば死んでいる。そんな人生を生きたいと思っています。また数学は数学をするのに必要不可欠です。数学することによって数学が出来るようになるし、数学が出来るようになるために数学するといった思考になれば、あなたは立派な数学中毒者です。結構自明なことを書いているつもりですが重要だと思ったので書いています。

この部分の意味を数学を普段しない人に説明することは難しいのかもしれません。ピアノを引くことはピアノを引くために必要不可欠です。と言い換えると多少しっくり来るみたいです。私はピアノは引かないんですけど。

お金の問題を気にせず、文字通り人生最後の日まで、物理や数学を自由にできる環境を手に入れたいと思ったのがこのブログを始めた動機の一つです。

またこのブログで物理と数学に苦しむ人を減らしたいというもう一つの動機なくしても、やはりこのブログは生まれませんでした。

数学は毎日継続して取り組むべきです。とはいうものの無計画に、がむしゃらに物理や数学をすることはあまりに非効率ですので、私はお勧めしません。かつて私がしていた勉強方法というのもおこがましいですが。。

効率的な数学の学習法、物理の学習法というのは間違いなくあります。私は少なくとも、それを語るに値する経験は積んだという自信からこのようなブログを作成しました。

あとはその論拠をこのブログで発信していきたいと思います。先ずは私がどういう数学や物理の分野に興味を持っていて、何を効率的に理解するノウハウを持っているかを示していけたらと思います。

同時に具体的なコンテンツの作成にも取り組み中です。先ずは比較的簡単に作成可能だと思っていた線型代数のコンテンツを直近では予定しています。ただそれも具体的にはいつになるかはまだわかりません。

1から作っているので、時間がかかっている感じです。

数学は人類の叡智の結晶です。それ故に存在すること自体に意味があります。あくまで残ればですが、人類の存在した証となるからです。だからと言って全ての人が数学を学ぶべきだというつもりは毛頭ありません。ただ全ての人が学ぶ価値が数学にはあると思っています。

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